星空男子~東大生かなたのブログ~

星空好きな東大生が、星空と神話の記事を書いています。

おおいぬ座|全天一の明るさ!シリウス・超巨星VY星とギリシャ神話

1.おおいぬ座(英語:Canis Major)の基本情報

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画像出典元:Unsplash

おおいぬ座は冬の夜空を彩る代表的な星座です。

-1.1等星のシリウスは全天一の明るさを誇っています。


シリウスは、ベテルギウスプロキオンとともに冬の大三角を構成しており、

冬の夜空で非常に見つけやすい星となっています。

ぜひ夜空を探してみてくださいね。


2.宇宙一大きい!?おおいぬ座の超巨星vy星とは

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画像出典元:Unsplash

おおいぬ座VY星はネット上でも有名な赤色超巨星です。

その直径はなんと、太陽の1440倍と言われています!

おおいぬ座VY星は、発見されている恒星の中では9番目の大きさですが、

21世紀初頭にコーネル大学の研究チームが再測定を行うまでは、

直径が太陽の1800~2100倍だと考えられており、

宇宙一大きい恒星だと考えられていました。


こんなに大きな恒星でも9番目だなんて、、

宇宙はおそろしく大きいですね!!


ちなみに宇宙一大きい恒星は、はくちょう座V1489星です。

他記事で紹介しているので、こちらも見てみてくださいね。


3.おおいぬ座の神話

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画像出典元:NASA/JPL-Caltech/University of Wisconsin

おおいぬ座ギリシャ神話を紹介します。

ちなみにおおいぬ座には、多くの神話が存在しています。

犬は人間にとって馴染み深い動物ですもんね!


一般に広く知られているのは、オリオンの猟犬の物語です。

オリオン座とおおいぬ座が近くにあることからも納得できますね。

今回は、アクタイオンの猟犬の話をご紹介します。


アクタイオンはフェニキアの王カドモスの孫で、

とても腕の良い、狩人の青年でした。


アクタイオンは、何頭かの猟犬をいつも大切にしており、

特に、メランポスという忠犬を大切にしていました。


ある日のこと、アクタイオンが猟犬たちと森の奥へ狩りに出かけると、

美しい泉の中で裸体で水浴びをしている、女神アルテミスを見つけました。

アクタイオンは女神アルテミスに出会えたことに、とてもびっくりしました。

そして、あまりにも美しい女神アルテミスの裸体に見とれて

ずっと水浴びの様子を眺めてしまいました。変態ですね。


しかしアルテミスはそれに気づき、裸体をみられたことを激怒します。

「この変態!お前なんかこうしてやる!」

そう言うとアルテミスは、泉の魔法でアクタイオンを鹿の姿に変えてしまいました。


鹿になったアクタイオンは必死に元の姿に戻ろうとしましたが、

しゃべることも、うまく歩くこともできません。


女神アルテミスに許しを請おうとするも、

アルテミスはすでに消えてしまっていて、どうしようもできませんでした。


そこへ、忠犬メランポスと猟犬たちがやってきました。

「おおメランポス!私だ、アクタイオンだよ!助けておくれ!」

アクタイオンは、自分の存在を必死にアピールし、助けを求めました。


しかし猟犬たちにとっては、アクタイオンは1匹の鹿にすぎません。

アクタイオンの必死の訴えも全くメランポスの耳には届かず、

結局、アクタイオンは猟犬たちに襲われ、命を失ってしまいました。


アクタイオンかわいそう、、、というオチですが、

星座になったのは悲劇の変態アクタイオン、ではなく猟犬たちでした。


女神アルテミスは、変態アクタイオンをやっつけた猟犬たちを

とても褒め称えたそうです。

そして、メランポスたち猟犬を星座にしたのです。


星座の成り立ちって、本当に面白いですよね。

4.まとめ

いかがでしたか?

おおいぬ座は全天一明るい星、シリウスを擁していました。

それだけでなく、赤色超巨星VY星も有名な星でした。

アクタイオンの神話の話も覚えておくと、一目置かれるでしょう。