おおぐま座|[歴史上で大活躍!]しっぽの北斗七星と神話
1.おおぐま座(英語:Ursa Major)の基本知識
おおぐま座は一年を通して、全ての季節で見られる星座です。
大きな熊の姿をしています。
特に春から夏にかけて、夜空の高い位置に見ることができます。
おおぐま座のしっぽは、みなさんご存知の北斗七星ですね。
ちなみに、北斗七星の「斗」という漢字は柄杓(ひしゃく)のことを表しています。
北斗七星は遥か昔から、重要な役割を果たしてきました。
次の章では、北斗七星が果たしてきた重要な役割についてお話しします。
2.視力検査や航海術にも!北斗七星が果たしてきた役割
北斗七星は、日本だけでなく世界中で古くから親しまれてきました。
ここでは、北斗七星が世界中で果たしている役割をご紹介します。
1.視力検査
北斗七星の持ち手の部分、端から2番目の星ミザールは
その昔、砂漠の兵士たちの視力検査に使われていました。
ミザール自体は2等星なので、見つけるのは簡単ですが、
そのすぐ隣の星には、4等星のアルコルがあります。
この4等星アルコルがしっかり見えることが、兵士の必須条件でした。
みなさんはアルコルをしっかり見分けられますか?
とは言っても、日本の都会の夜空ではなかなか見えづらいです。
実は、日本に住む私たちにぴったりの視力検査が、北斗七星にまだあるんです。
北斗七星は、6つの2等星と1つの3等星から構成されています。
北斗七星は夜空で目立つのに、一つも1等星ではないというのは意外ですよね。
ちょうど柄杓の真ん中の星、メグレズは北斗七星で唯一の3等星です。
この3等星メグレズが見えるかどうかが、いい視力検査になります。
実際に夜空を見上げてみると、意外と見えづらいことがわかります。
ぜひ大切な人と、一緒に視力検査を試してみてくださいね。
2.北極星を探す〜夜空のコンパス〜
北斗七星は、カシオペア座とともに北極星を探すためのコンパスとして、
大昔から、船乗りや旅人たちに重宝されてきました。
具体的な北極星の探し方をご紹介します。
北斗七星の先っぽ、水をすくうフチの端の長さを1とします。
そしてその長さを、柄杓の上方向に5倍するのです。
すると、ちょうど北極星に突き当たります。
このようにして、昔の人たちは北極星を探してきました。
小学校の頃に習ったことがある人も多いかもしれませんが、
ぜひ一度、夜空を眺めて北極星を探してみてくださいね。
3.おおぐま座の神話
おおぐま座には、悲しい親子の神話があります。
ギリシャ神話には悲しい物語が多い気がしますね、、。
おおぐま座のモデルになったのは、カリストという美しい女性です。
カリストは、月と狩の女神アルテミスに仕える侍女でした。
カリストはアルテミスにとても気に入られていました。
しかし、カリストはアルテミスの父である大神ゼウスに見初められ、
男の子を身ごもってしまいます。
侍女カリストの不貞に腹を立てたアルテミスは、
そして熊になったカリストを森の奥へと追いやってしまいました。
それから時はたち、カリストが生んだ男の子アルカスは、
狩の名手となり、立派に成長しました。
ある日、熊になったカリストが森の中を歩いていた時のこと、
成長して立派な狩人になったアルカスとばったり出会います。
カリストは、息子の姿をみて喜びのあまり近づいて行きましたが、
アルカスはその熊が母親であることを知りません。
そして、アルカスによってカリストは矢で射抜かれてしまいます。
これを見ていたゼウスはこの親子を哀れに思いました。
そしてカリストをおおぐま座に、アルカスをこぐま座にしました。
4.まとめ
いかがでしたか?
おおぐま座には、とても大切な北斗七星がありましたね。
航海術や視力検査に使われてきましたが、現代の私たちも実際に使えます。
人間は進化しても、夜空はずっと変わらないんですね。
カリストの神話の話も覚えておくと、夜空をより楽しむことができそうですね!